「良い国日本の再興」 日本戦略の研究会(日戦略研)
  2005年08月第5週             npslq9@yahoo.co.jp


★ 表題: 郵貯・簡保の資金を、海外へ提供する必要があるのか
 050830          担当: 丸野内三 m00573@yahoo.co.jp

◇ 国際政治は一種の無法地帯で、経済と軍事(諜報を含む)が表裏の関係にあります。1945年敗戦後の日本は専ら「経済」に走り、「軍事」は米国に全面的に依存して来ました。

◇ これは繁華街の「飲み屋」が、店の安寧(安全)をヤクザに依存して、金儲けに専念しているようなものであります。かかる場合、「みかじめ料」「用心棒代」とも言うべき「上納金」が発生するのが、古今東西のルールと申せます。

◇ 日本の経済状況が良好な時代は、あらゆる方法(基地経費の大々的な負担・航空機/武器類/農畜産品の言い出し値購入等)で、事実上の「上納金」を米国に支払って来ました。

◇ 日本の財政状況が下方に向かい、「上納金」の支払が困難になって来たため、米国とその背後の「陰の勢力」は、商法・会社法・証取法の変更を指令し、日本企業の買収(M&A)という手法に重点を移して来ております。

◇ 日本の財政に改善のメドが付かないため、将来の「上納金」担保として着眼した対象が、郵貯・簡保330−340兆円の巨大資金であります。

◇ 郵政民営化をしても、一挙に資金が海外に流出する訳ではありません。郵貯・簡保の一部を外資系の会社(証券・ファンド等)に運用を委託させるという手法が考えられます。当面は日本国内の金利水準が、ゼロに接近する程低いため、外資に運用委託した方が、郵貯・簡保資金の運用成績が良いという結果が発生します。

◇ 10年程度先(郵政が完全に民営となる頃)には、郵貯・簡保資金の相当部分が外資の運用下にある可能性が高いです。現在の郵貯・簡保の相当多額が、不適正な運用で公共事業(公社公団)等に回り、不良債権化して行くのと、どちらが良いかという判断(選択)です。

◇ 郵貯・簡保資金が外資(陰の勢力下)で運用される場合の問題点は、一度海外に流出した資金の返還を、日本が求めても、戻って来ない危険性が極めて高いことです。日本の政府・日銀は、貿易黒字によって貯蓄した外貨で、米国国債を大量に保有しています。しかし、これを売却・資金化して日本へ持ち帰ることは、極めて困難(事実上不可能?)な情勢です。民営化後の郵貯・簡保の行く末をみる気がします。

◇ 日本が、米国とその背後の「陰の勢力」の郵政民営化要請を断固として拒絶するには、日本の自主防衛(特に石油シーレーンの確保、及びChinaからの圧迫排除)を米国の手を借りないで完成させる、つまり、経済と軍事の表裏を自力で全うする覚悟・気概・財源・実行力が必要となります。これは、日本の政権がどの政党になっても、大差ないと理解して置くべきであります。





『読者の広場』―敬称略

★ 岡山市弥  件名: 郵貯・簡保資金が、国内の民間に環流する割合は小さい

 郵貯・簡保資金を、民間に資金環流して欲しいとの期待があるようです。しかしながら、そうゆう事にはなりません。日本の民間企業の多くは、かかる資金を必要としていません。

 中小企業や一部の財務内容悪化企業、更に住宅ローンでは、郵貯・簡保資金を希望するところが、有るかも知れません。しかし、審査能力の殆どない郵政事業が、かかる先に融資すれば、不良債権の山を築く危険性があります。

 海外向けの投資信託等は、「官」ではなく「民」の一部だと考えると、利率の良い運用先が多数あります。これは、郵政の収益好転に貢献します。この場合の問題点は、資金が必要な折に、返って来ない危険があります。

 郵貯・簡保資金が、国債その他の公債、特殊法人公団公社への投融資となれば、「民営化」しても、実態は現在と変わらない事となります。

 「郵政民営化」は、表向きの理由付けで、小泉純一郎氏の本音は、田中流れ(橋本派・亀井派)を壊滅させる事にあります。かかる観点からは、民営化しても、変化は極小でしょう。ただ民営化のかけ声で、資金の動きが活発となって株が上がり、景気を好転させる効果が期待できます。

★ 坂田礼子  件名: 用心棒代の上納金が、外資に移転する

 日本は米国を通じて、安全(安保・軍事)を保障してもらい、情報の提供を受けています。その対価分(用心棒代)は、必ず流出して環流されません。これが国際ルールです。安全はタダでは済みません。

 日本経済が万全の時代は、事実上の用心棒代を、米国に上納し続けて来ました。日本経済に翳りが出て来たので、「郵政民営化」という担保の提供を要されたものと理解すべきでしょう。

 郵政民営化を断固として拒否するには、先ず、自前の国防(自衛)と石油シーレーン保全が必要です。恐らく複数の空母群(航空母艦+イージス艦+駆逐艦+原子力潜水艦+航空機(P3C・戦闘機・ヘリコプター)+南アジアに於ける基地)が不可欠と思います。

★ 馬淵誠二  件名: 郵貯・簡保資金の一部は、海外に流出する

 日本国内の民間には、巨大な郵貯・簡保資金の受け皿がありません。従って、金利の高い海外への資金流出(海外運用の投資信託の購入等の形式)が、必ず発生します。

 民営化された(収益のことを無視できない)郵政事業の宿命とも言えます。ここでも、旧来の道路土建族議員のチカラを削ぎます。つまり、公共投資分が必ず縮小するからです。

 官の財政赤字1000兆円の処理が問題です。たとえ基礎的財政収支を改善しても、借り換えの国債を引き受ける機関(民営化後の郵政事業)が必要です。

「読者の広場完」

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